普通預金に預けても全く増えない、今年こそ始めたい株式投資。【株式投資入門2】

皆さん、こんにちは。
今回は、株の値段がどのようにして決まるのかという事について、書いていきたいと思います。

現在の株式売買のシステム

現在の証券取引所では、コンピューターによる売買システムで取引を行っています。
各証券会社に集められた「売り」「買い」を集計して株価が決まっていきます。
基本的にそれぞれの自由な取引の中で、価格が決まっていきますが、相場の急変などで極端な価格の変動が起こった時などに、投資家を保護するための規制も設けられています。
例えば、一日の価格の変動幅は、前日の終値を基準として上下いくらまでというものが決まっています。この上限いっぱいの値段になった時はストップ高、下限いっぱいの時はストップ安と言って、それ以上に価格が動くことは有りません。これによって相場の急変の際でも、損失などが一定の範囲内で抑えられるような仕組みになっています。

株式売買の方式と原則

また一つの銘柄に集まった注文は、オークション方式という方法で売買を行っています。簡単にいうと、売りと買いの注文をすり合わせて、需要と供給が一致するところで株価が決まります。
取引の成立には3つの原則があります。一つ目は成り行き注文優先の原則。成り行き注文というのは、特に金額を指定せず、その時の値段で売買する注文です。確実に買ったり、売ったりしたい場合は、ほぼ確実に売買できますが、思わぬ高値で買う事になったり、安値で売る事になったりする場合もありますので、注意が必要です。それとは反対に買いたい値段、売りたい値段を指定する方法は、指値注文と言います。
二つ目の原則は、価格優先の原則です。指値で注文した場合、集まった注文の中から、一番高く買いたい、一番安く売りたいという注文から優先的に成立させていきます。
三つ目は、時間優先の原則です。同じ価格に注文が集中した場合は、先に入っている注文から優先的に成立させていきます。

需要と供給のバランスで株価が決まる

ではいったい株の値段はどういう原理で上がったり、下がったりしているのでしょうか?
株に限らず、物の値段は需要と供給のバランスで決まります。例えば多くの人が買いたいと思っている物なのに、数が少ないという事になれば、その物の値段は上がっていきます。逆に在庫が余っているような状態になると、値段は下がってきます。

株式市場に影響を与える要因

株式市場全体に影響を与える要因は、様々です。
世界情勢、政治、金利、為替などが主な要因ですが、他にも世界の要人の発言や戦争などでも大きく影響を与えることが有ります。最近ではアメリカのトランプ大統領がツイッターで一言コメントしただけで、株価が大きく動いたりというようなこともあったりと、現代のインターネット社会では、ちょっとした情報も一瞬で世界中に広がりますので、こういった情報も無視できない物となってきています。

また企業そのものが関係する要因もたくさんあります。
業績や経営方針、新製品や新技術の開発、人気、ブランド力や流行や業界の動向で株価は変動します。もちろん良い方向に動くばかりでなく、不祥事や悪い噂などで、株価が下がることもあります。

ここで挙げた株価に影響を与える要因は、代表的なものですが、実際には数えきれないくらいの様々な要因が複雑に絡み合って、株価に影響を与えていますので、それだけ値動きを予想するのは難しいと言えます。

株は未来を先取り!?

株価の変動要因は、上記のように様々な要因と需要と供給のバランスが関係しているという事が分かったと思いますが、その中でもやはり一番大きな要因は、会社の業績です。
業績が伸びている会社は配当金が増える可能性も高まる期待感などで、株を買いたいという人が増えますので、株価が上がっていきます。逆に業績が悪ければ株を買う人が少なくなって株価が下がっていきます。
ここで言っているような業績は、過去や現在の状況は調べれば分かります。
株価に影響を与えるのは、今の状況というよりはむしろ、これから先の業績の予想が重要になってきます。株を購入する投資家は、今後の業績の予想に注目して、投資します。
ですので常に株価の値動きは未来の業績予想に連動して動いていきますので、世の中の状況に先行して動いていると言えます。

為替と株の関係

為替も株価に影響します。
例えばアメリカドルが$1=¥100の時もあれば、$1=¥120の時もあります。
会社も輸入型の企業と、輸出型の企業が有ります。
輸入型は、例えば食品やエネルギー関連の会社です。
輸出型は、電機メーカーや自動車メーカーなどがこれにあたります。

円高の場合は、輸入型企業の場合は、同じものを海外から仕入れたとしても、支払う円の金額は少なくて済みますので、コスト削減になって、株価には好影響です。逆に輸出型企業の場合は、海外で販売したものは、円での受取額は少なくなってしまいますので、株価には悪影響です。

逆に円安の場合は、輸入型企業の場合は、海外からの仕入れコストが増加してしまいますので、株価には悪影響です。輸出型企業は海外で販売したものは、円での受取額が増加しますので株価には好影響です。

金利と株の関係

 

金利も株価に影響を与えます。
世の中の金利が高くなると、銀行などに預けていても、それなりに利益を得ることが出来ますので、無理に株式などリスクのあるものに投資をしなくてもいいという発想から、株を買いたいと思う人が少なくなっていって、株価が下がってきます。
今の時代のように低金利の時代になると、銀行などに預けていても、全く増えないので、それならば株などに投資して、少しでも増やしたいという人が増え、株価も上昇していきます。
金利と株価の原理はこのような関係が有りますが、今の日本では長らく超低金利の時代が続いています。ここ最近では金利がずっと低いままで推移していますので、この関係は少し薄くなっているように思います。

情報を活用しましょう!

日本の企業の多くは海外とも密接に関係していますので、日本の会社でも、海外の政治や経済の影響も強く受けています。国内の情勢だけでなく、海外にも目を向けて、幅広く情報収集をしていくことが大切です。
今は海外のニュースも簡単に調べられる時代になりました。
世の中にあふれているたくさんの情報を上手に活用して、大切な情報をしっかりキャッチしていきたいですね。

2017年9月

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP