みなさん、こんにちは。
人生予報FPの前田です。
今回は、セミナーでもお伝えしている『人生100年時代』について、お伝えします。
お客様からのご相談でも、“何歳まで生きるか分からなくて不安”、“そんなに長生きしたくない”、“将来設計を何歳まで考えておけば良いのでしょうか”、といったご不安や心配をお聞きします。
そんな心配やご不安をお持ちの方が楽しい将来設計を作るにあたって、知っておいた方が良い内容をシリーズでお伝えしていきます。
1.人生100年時代とは
『人生100年時代』という言葉、一度でも耳にした方も多いと思います。
仮に私の人生が100年だとすると、現在38歳なので残り62年・・・
ようやく3分の1を過ぎたとことですね。(笑)
現在日本の平均寿命は、男性81.09歳 女性87.26歳(厚生労働省 平成29年度簡易生命表)となりました。
また、100歳の手前、90歳を迎える確率も男性25.0% 女性49.1%となったそうです。
(男性は4人に1人、女性は2人に1人90歳を迎えます)
私が生まれた昭和55年の平均寿命が男性73.35歳 女性78.76歳だったので、約40年で
男性は8年 女性は9年 寿命が延びたことになります。
そして、この傾向はまだしばらく続くようです。
ちなみに、現在日本で100歳を超えていらっしゃる方は6万9785人(2018年9月1日現在)で、48年連続過去最高を更新中だそうです。
おめでたい記録更新の一方でこんな裏話があります。
100歳を迎えると、そのお祝いとして『総理大臣から銀杯』が送られます。
しかし、これまで“純銀製”だった銀杯はお祝いされる方が増えた結果、経費削減の為“銀メッキ製”へ変更されたそうです。
また、平均寿命と合わせて、健康寿命をご存知でしょうか。
健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです。
こちらの平均は、男性72.14歳 女性74.79歳(H30厚生労働省第11回健康日本21推進専門委員会資料)だそうです。
つまり、男性は平均72歳まで健康に過ごし、その後約9年は制限のある生活、女性にいたっては平均74歳まで健康に過ごし、その後約13年は制限のある生活を送っていると読み解けます。
そして、この健康寿命も平均寿命と同様に年々伸びています。
この傾向がまだまだ続くとしたら、人類史上経験したことのない、『人生100年時代』に突入していくのです。
2.人生100年時代の幸せは、たくさんの選択肢から選ぶ
みなさまの祖父母は、現在何歳でしょうか。(もしくは何歳までご存命でしたでしょうか。)
100歳を超えた方はいらっしゃいますか?
父方、母方両方の祖父母4人全員が100歳以上だという方、いらっしゃいますでしょうか。
私はFPとして1000人以上の方の家族構成を聞いてきましたが、未だに聞いたことがありません。
しかし、これが当たり前になる時代がくるとしたら、いかがでしょうか。
今までの常識は非常識になるかもしれません。
2016年11月に発売され、30万部を超えるベストセラーとなった『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著 東洋経済新聞社)を読まれたことありますか。
「あなたの親の世代に有効だったキャリアの道筋や人生の選択が、あなたにも有効だとは限らない」~序文より引用~
と、課題を提起しています。
そして、実はこの著者であるリンダ・グラットンさんは、安倍晋三内閣総理大臣が議長を務める
『人生100年時代構想会議』のメンバーでもあります。
ようやく国を挙げてこの『人生100年時代』に向けて具体的な準備を進め始めました。
3.今~老後開始~100歳の考え方
これまでは生まれてから
- 教育(学業)の期間(~18歳、~22歳、~25歳)
- 仕事の期間(~60歳、~65歳)
- 引退の期間(②以降)
という3ステージ型が基本でした。
基本の型があるということは、『多くの方がこの通りの人生を歩み、横並びで類似した生き方』を選択していました。
しかし、これからはどうでしょうか。
近年、インターネット環境が急速に整備され、個人でもパソコン一つで起業や仕事ができる時代になり、働き方も変わりました。
20年前には存在すらしていなかった仕事(職業)があり、逆になくなった仕事もあります。
ネット通販やスマホのゲーム製作、もちろんYouTuberなんて想像すらできなかった時代です。
AIに今の仕事の半分は取って代わられる・・・
というようなニュースも話題になりました。
一方で同じような仕事(例えば、〇〇コンサルタントや〇〇コーチ等)もネットを通して個人でできるようになり、これらを細分化すると職業は劇的に増えたのではないでしょうか。
同様に情報もインターネットで手軽にたくさん集めることができます。
ただ、選択肢が増えすぎたことが逆に不幸になっているようにも感じます。
テクノロジーの発達で個人の生き方や働き方の選択肢が短期間に劇的に増えました。
また、人生が長くなってきた社会なので、みなさん一人一人がそれぞれ納得のいく人生100年を生きる為に準備と行動を起こさなければならない!と、『LIFE SHIFT』は提唱しています。
将来80歳になった自分が、今の自分を見てどう感じるでしょうか・・・?
次回は、その準備の為に必要な社会保障制度(公的年金、介護保険)についてお伝えいたします。
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