安易にやってはいけない!投資信託や保険の乗り換え契約について

皆さん、こんにちは。
今回は最近ニュースでも某大手保険会社で不正契約が多数発生していたというニュースがありましたが、その事件とも多少なりとも関係がある金融商品の乗り換えに関する話題について書いていきたいと思います。

金融商品の乗換えについて

私のところにご相談にいらっしゃる方でも、保険に加入されている方や、投資信託を保有している方も多くいらっしゃいます。場合によっては何か新しい商品をお勧めしたりすることもありますが、そのままで良いというケースも多々あります。

保険や証券などの金融商品をお持ちの方は、インターネットが普及した今でこそ、人を介さずに自分で商品を選んで加入したり購入したりしたという人も昔に比べると多少増えてきましたが、それでも実際には金融商品の多くは、仕組みも複雑で、なかなか一般の方には内容を正確に理解するという事は難しく、保険の外交員、証券マン、銀行の担当者などから説明を受けて、そこで申し込みをしたり購入をしたりされているという方がほとんどだと思います。

金融商品には手数料が発生します

一般的に金融商品の多くは、お客様が申し込んだり、購入されたりすると手数料が発生します。投資信託の中にはノーロードと言って、購入時に手数料がかからない物もありますが、保険の場合は基本的に全ての商品に手数料が発生します。

保険や投資信託の販売に携わる人たちの収入源は、この手数料によって賄われています。
もちろん適切な商品を提案して、それによって手数料を得ているというのは悪い事ではないと思います。

ただ、最近あった事件のように会社からのノルマや手数料目当てなどで、全くお客様本位ではない乗り換え契約などは容認することは出来ないですよね。

手数料は購入者の負担

ここまで書いた内容で分かるかと思いますが、金融商品を売買すると、そのたびに一定の手数料が発生しています。それを負担しているのは誰かというと、もちろん申込みや購入をされたご本人が負担しているという事になります。

例えば貯蓄性のある商品などで、「今、お持ちの商品が結構利益が出ていますので、この機会に売却して利益を確定させて、さらに他に良い商品がありますので、それを購入しましょう。」というような勧誘を受けるケースがあると思います。ここでちょっと考えてみて欲しいのですが、元々持っている商品の利益が出ているのなら、もしかするとそれをそのまま持ち続けるのがベストの可能性もあるという事です。

そのまま持ち続けたほうが良いことも多い

価格変動の大きいアクティブファンドなどの場合は、ある程度利益が出ている場面ではいったん売却して、利益を確定させるという選択肢もあると思いますが、例えば貯蓄性のある外貨建ての保険などの場合だと、何年か保有してプラスが出ている状態なら、ほとんどのケースではそのまま持ち続けた方が良い事が多いです。

貯蓄性のある保険商品の場合は最初から中長期での運用を想定している商品がほとんどです。長く保有した場合は元本割れのリスクは低いので、投資経験などが無い方でも比較的始めやすい商品だと思います。
ただし新たに契約した場合は、中長期的な金利などを保障している代わりに、短期で解約すると手数料などを大きく控除されるため、実質的にマイナスになります。
つまり、何年か保有してプラスになっている物を解約して、他の商品に変えた場合、せっかくプラスで推移していたのに、新しい物に変えることで、余計な販売手数料を負担することになり、さらに新たに実質的にはマイナスからのスタートになりますので、よほどの事が無い限りは途中で別の物に乗り換えるという事はしない方が良いです。

同一のカテゴリーの商品の乗換えは要注意!

投資信託の場合は、将来的な金利の保証などは有りませんので、保険のように短期で解約した場合の手数料なども有りませんので、状況によっては利益が出ていれば比較的短期間でも売却したり、乗り換えたりという事もあるかと思います。
その場合でも購入時には手数料が発生しますので、もし勧められた場合は元々保有している物を持ち続けた場合と比べて、新しい物に変えた方が良いという誰にでも納得できる明確な理由があるかどうか確認してみてください。
特に同じカテゴリーの商品の乗り換えについては慎重に考えた方が良いです。
例えば株式投資信託から株式投資信託への乗り換えといったようなケースです。

掛け捨てタイプの保険などは柔軟に対応

内容が良ければ、変更してもデメリットが比較的少ないのは貯蓄性の無い掛け捨てタイプの保険です。例えば医療保険などは、時代と共にニーズも変化してきて、必ずしも若い頃に加入した保険の内容が、その時代に合っているとは限りません。
内容が良くなって、掛け金なども納得できるような内容であれば乗り換えても問題無い場合も多いです。
この場合でも、元々の契約の掛け金の払込期間などによっても変わってきますので、しっかり確認は必要です。

いずれの場合でも、新しい金融商品を購入したり、契約を申し込んだりした場合は、基本的に購入時、申込時に手数料が発生しているという事を常に頭に置いておいてください。

人任せにせず、自分でもよく考えることが必要

その商品を勧めている人が、本当に良いと思って勧めているのかどうか?
今一度ご自身で良く考えてみていただく必要があります。

私のところに相談にいらっしゃる方でも、今回ご紹介しているような金融商品を保有していて、そのことについてご相談にいらっしゃる方も数多くいらっしゃいます。
状況によって、別の物をおススメしたりするというケースもありますが、いろいろある中でも投資性の商品の場合だとどちらかというとそのまま持っていた方が良いという結論になる物がほとんどだと思います。

『あなたはこの商品を持っていますか?』

個人的には何か別の物をおススメしたりするときの判断基準として、「もし自分自身や家族が同じものを持っていたとして、それでも同じように乗り換えを勧めるかどうか。」という事を考えています。
もし勧められたものが本当に良い物かどうか分からないような時は、勧めている担当者に聞いてみてください。
「あなたはこの商品を持っていますか?」

しっかり将来設計について考えましょう!

これからの時代は、昔と違って、自分の将来は自分の責任で作っていく時代になってきています。
人から勧められて、言われるがままやるのではなく、最終的には全て自己責任だという事を頭に置いておいて欲しいと思います。
きちんと考えて、明るい未来を自分の力で作っていきましょう!!

 

2019年7月

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