長期投資のメリット
コロナ禍のこの2年間、「投資信託を始めたいのですが」という相談が増えています。特に子育てが終わった50代からの相談が増えています。50代が投資信託を始める目的は勿論、老後資産の形成です。みなさん大切な老後資産ですので、どのように運用をして行ったら良いのかとても真剣な表情で相談に来られます。
大切な老後資産を損失や投資の失敗のリスクから回避させる手段として有効な手段として2つの方法があります。一つが「長期」投資、そしてもう一つが「分散」投資です。50代から投資を始める場合、「分散」投資に関しては運用に取り入れることができますが「長期」投資に関しては時間的な余裕が余りありません。なぜなら50代にとって老後はすぐ目の前だからです。
では50代の資産運用に大事なこと
長期投資の場合、最低でも10年、できれば15年以上の運用期間が無いと効率的な運用ができないといわれています。例えば世界株式平均のベンチマークである世界株価指数(MSCI)で見た場合、リーマンショック時は一年間で50%以上の急落になりました。どんなに優れている投資信託でも世界的な急落や暴落の影響を受けてしまいます。運用してすぐにリーマンショックのような暴落が起こるリスクを考慮した場合、最低でも10年、できれば15年、20年の運用期間が必要になってきます。でも定年が近い年齢になるとそんな時間的な余裕はありません。
人生100年時代のこれからの対策
今世紀中に人間の最長寿命が130歳まで延びる可能性があるという論文が発表されたそうです。医療技術の進歩により日本人の平均寿命は年々、長くなってきました。その反面、長寿による介護や年金の問題も多くの人の不安材料です。
100歳までの人生を考えると介護やパートナーとの離死別など、様々な課題も含めた上で、資産を増やしていかなければなりません。よくうちの家計は長生きの家系ではないのでそんな先の話は大丈夫などとお話をされる方もいます。その場合でも配偶者は長生きをするかもしれませんよね。今後の長い老後も考えると数十年先を見据えた長期投資は必ず必要になってきます。では老後も含めた長期投資はどのように実施していけばよいのでしょうか。
分散投資も注意が必要
老後の資産運用で気を付けなければいけないことは「分散」投資の中身です。
分散投資といっても日本株だけで分散投資をするのは本来の「分散」投資にはなりません。
世界株が上昇トレンドの中で日本株自体は下降トレンドになってしまうことも十分考えられます。実際にここ数十年はそのような流れです。また同じようにテーマ別の投資信託だけに投資をするのも良くありません。例えばここ数年、「AI」や「環境」といったテーマ型投資信託は非常に運用実績が伸びています。しかしテーマ型はいつか終わりが来ます。一旦、テーマが世の中のコンセプトから外れてしまうと長期的な上昇は見込めません。過去には「BRICS型投信」やITバブルの「IT投信」など一時の上昇で長続きしなかった投資信託は数多くあります。また現状、金利が低い中では日本債券を含む債券投資も魅力がありません。
どのような種類の投資信託に投資をすればよいのか
これから始める方は世界株価指数(MSCI)など広く世界の株式指数に投資するものが長期投資に向いていると思います。ちなみに過去47年の世界株価指数(MSCI)の平均利回りは年6.6%です。年利6.6%で100万円を運用した場合、約11年で倍の200万円に資産を増やす事ができます。
運用しながら取り崩す
50代から長期で運用するためには売却しないで投資信託を持ち続けることも大切です。持ち続ければ持ち続けるほど運用は長期になり安定性が増していきます。
では購入した投資信託を売却をしないで老後の生活資金はどうすればよいのでしょう。
その手法はいたってシンプルです。
運用する投資信託を一年に1回、時価の5%(%の割合は自分で決定する)を売却していくという方法です。ここで大切なのは金額ではなく「%」で取り崩し金額を決めるということです。
「%」で売却金額を決める場合、投信が値上がりしている年には売却金額が多く、投信が値下がりしている年には売却金額が少なく手元に戻ります。
つまり運用が悪い年には売却金額が少なくなり翌年、運用に回せる金額の目減りが少なくなるというメリットがあります。このように投資信託を一生涯、付き合う商品と考え老後資産を毎年取り崩して行く方法を用いることで安定した老後の資産形成をすることができます。それだけに投資をする商品をどの投資信託で運用するのかをきちんと考えていくのも大切になります。ブライトリンクスではこの長期取り崩し運用について個別相談を受け付けています。 相談料金は無料ですのでお気軽にご連絡をください。 https://blinks.jp/access-contact/
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